芝居で出合った 演出家、俳優の 現場のイイ話。私の本箱、イメージを言葉にする とっておきの方法 。 エッセイ、イラスト、本のコレクションの紹介、その他 私のお気に入り あれこれ 

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そのほか

嵐子さん語録 1

藤沢嵐子さんの思い出〜訃報を知って〜

 一世を風靡したタンゴの女王、藤沢嵐子さんが8月22日に老衰でなくなられたことを知りました。
 嵐子さんのリサイタルの司会をしたのが、はじめての出逢い。私がまだ20代の頃でした。
そのころは、ご主人の早川真平さんもご健在で、バンドマスターとして活躍されていました。
それまでも、アルゼンチンのミュージシャンの司会をやっていましたが、初めて間近で嵐子さんの歌を聴いて、日本にこんな深みのある歌を歌う方がいらっしゃるのかと、ゾクッとして、司会の仕事も忘れて聴き入ってしまいました。
 それがご縁で、藤沢さんのコンサート、リサイタルには、いつも呼んでいただいて、司会のお手伝いをすることになりました。それから引退されるまで、日本全国、ご一緒にまわったのは、楽しい思い出です。
 司会者というのは、役得と言うか、昔話から、音楽にまつわる思い出、ご夫婦のこと、旅のこと…根掘り葉掘り伺って、話のタネにいたします。そんなわけで、ご自宅に押しかけたり、移動の電車の中でも嵐子さんのお隣に座って、あれこれとお話を聞く事ができました。 
 嵐子さんは、さっぱりとした気性の方で、昔の自分の写真を眺めたり、録音した歌声等を聞くと言うことが嫌い。
「歌ったその瞬間から、もう私の物ではなくなるの。過去には興味がないわ」
「私は、コンサートに向けて ひとりで練習している、その過程が何より好きなの」
などとおっしゃっていて、いかにも嵐子さんらしいなあと思いました。
 一番印象的だったのは、ご主人の早川さんが亡くなられて間もないころ、狸穴にあったマンションにお訪ねした時のことです。部屋の中に、早川さんの思い出の品や写真等が全く飾られていないので、そのことを伺ったら
「早川はね、物や写真の中にはいないのよ。」
そういって大きな目を私に向けて
「早川は、ここに居るの」
と、人差し指で自分の胸をトントンと叩きました。あの時の嵐子さんの目は、今も忘れられません。
今頃は天国で、やっと何十年ぶりかで、夫婦水入らずの時を過ごしていらっしゃることでしょう。
 折に触れて、このノートに、「嵐子さん語録」として思い出を綴っていけたらと思います。

http://www.asahi.com/obituaries/update/0828/TKY201308280078.html

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プロフィール

はんがん

Author:はんがん
河崎早春(かわさき さはる)
俳優、朗読家。NPO日本朗読文化協会講師。

舞台の案内、これまでの舞台、仕事歴は
公式HP 「ことばの国」

朗読、語りの様子はYouTube
「ちりぢごく」「瘤取り」ほか


プライベートな 趣味の世界は Facebook

なお、武者小路実篤記念館のHPで
詩の朗読の映像も見られます。
→ 「詩の世界」

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